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病院でリハビリとして働いています。日常のことから趣味、医療や健康のことについて語っていきます

リハビリの勉強の仕方

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リハビリの勉強はどうすればよいのか?

「何を勉強すればいいのかわからない」「勉強の方法がわからない」先輩セラピストは後輩の相談でこの言葉をよく聞くかと思います。勉強方法なんて人それぞれですし、正直答えはありません。しかし、やるべきことは決まって共通しているものです。

国家試験に合格しているので、ある程度基礎的な知識は有しています。大事なのはそこから深めることにあります。しかし、ただガムシャラに途方に勉強してもなかなか臨床では活かせず、やる気もなくなっていきます。なので、今担当している患者様で気になるところ、わからないところを重点的に調べ知識として深めていくことが良いでしょう。

しかし、「わからないところがわからない」という場合もあります。治療でうまくいかなかった場合はすぐに調べ解決できるでしょう。では、うまくいったケースではどうせしょう?「なぜよくなった?」「なぜ改善できた?」ここをしっかりと説明できますか?たまたまうまくいっただけかもしれません。それではいきあったりばったりで、臨床スキルとしては未熟です。

まずはよくなったケースから、しっかりと根拠を示し説明できるようにすることから始めていくと、どんどん知識が深まり、日々の臨床も変化してきます。根拠は別にエビデンスやガイドライン・文献でなくていいのです。むしろ生理・運動・解剖学的知識から説明できるとあらゆるケースで応用することが可能です。よく失敗してしまうケースとして、文献から当てはめてしまうことです。ただただそこにか書かれていたから実践したでは、全くもって意味がないですし、マイナスです。

また、言葉一つひとつの意味や定義もしっかりと理解しておくとよいでしょう。例えば、「協調運動障害って何?」と聞かれた場合、ほとんどの1-2年目の方は「協調して運動ができなくて歩けなかったりする。」と答えるでしょう。では協調って何?と質問するとあやふやな答えが返ってきます。協調運動障害とは運動を介して目的を達成するために必要な身体を構成する諸要素(関節や筋)の調節能力の障害とあります。また、協調とは、生体を構成する諸部分が相互に調節を保った活動をすることとあります。なので、例えば歩行にて協調運動障害が著明にみられた場合は歩行のどこの相でどのような障害がみられたかをしっかりと観察し、その相で働く筋や関節、中枢神経機構や制御について調べると、より有効な治療ができますし、臨床が楽しくなりより知識を深めようと意欲も増します。

患者様はセラピストを選ぶことができません。担当となった以上はその人の人生を背負っている覚悟をもって日々の臨床に励んでください。

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