ブラッシュアップ

病院でリハビリとして働いています。日常のことから趣味、医療や健康のことについて語っていきます

なぜ腰が痛む?〜生活習慣〜

生活習慣が原因で腰痛になった方の実際の症例を挙げていきたいと思います。

症例①

50代女性主婦の方、BMI25と肥満。運動習慣は殆どなく、外食が多く食生活は不摂生。

3ヶ月前から痛みを感じ、増悪したため来院さらた。

これは、明らかに食生活と体重が腰痛の原因。なんと、ここ3ヶ月で5-6キロ体重が増えたとの事。

治療として、まずは体重をコントロールすべく食べたものやどれだけ動いているか活動量計を貸し出し調べました。来院された際は、腰痛軽減させるべく、腰痛体操とストレッチを実施し、空いてる時間を利用しエルゴメーターを使用し体重軽減を図りました。食生活を変えるのは大変でしたが、体重が減らないと痛みは減らない事や生活にも支障をきたす可能性を説明すると、なんとか受け入れてもらい、2ヶ月で-8キロ減量する事が出来ました。勿論、痛みも減り外来リハビリを卒業しました。

腰椎は、体を支える重要な役割を果たしています。体重が増えると、その分腰椎にかかるストレスも大きくなり、痛みを生じてしまいます。

症例②

60代女性、BMI22、主婦の方で家事全般をしている。常にズーンとした重たい感じがすると。1ヶ月前より痛み始め、増悪したため来院。

家事の負担かと思われたが、立位耐久や腰椎アライメントに問題ありません。腰は曲がっているも許容範囲内。普段の過ごし方について質問すると、ソファーに座ってテレビを観たり、本を読んでいると。

原因はソファーで座って過ごしる事だと予想し、ソファーから座椅子で過ごす様提案。来院された際は、足の後ろの筋肉が非常にかたいため、ストレッチと骨盤の可動性が乏しいため可動域訓練を実施しました。自主練として、いくつか簡単なストレッチをしてもらい、1ヶ月半程度でリハビリ卒業しました。

ソファーで座ると仙骨座りと言い、骨盤が寝た状態となります。骨盤は、腰椎と連結しており、普段より曲がった状態で体重を支える事ととなり、腰椎の一部に負担をかける事になります。また、骨盤が寝た状態では、骨盤の可動性が低下し、ストレスがかかります。これらの事を改善させる事で、腰椎を治す事が出来ます。

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生活習慣での腰椎の原因とそれに対する治療を、実際に担当した症例を挙げお話ししました。これに類似もしくは、思い当たる節がある方は、まずは自分の生活習慣から見直してみてください。腰椎に対するリハビリは、ちょっとした生活習慣の見直しと改善、徒手にて動きにくい関節を動かし、それを維持するストレッチの指導が主です。毎日リハビリ出来れば良いのですが、難しいのが現状です。そのため、患者様の協力が不可欠である事を理解して頂ければ嬉しい限りです。